UMAO オリーブオイルと 料理 in Roma オリーブオイルが料理に適している理由 一般的に「 独特な特質を持つオリーブオイル 」は 食材への「 調味料 」として用いられる傾向があります 一般的な精製油では芳香成分が失われがちなのに対して、エキストラ・バ-ジンオイルでは精油 と調理どちらにおいても香りが失われにくいという特性を持っています。 エキストラ・バージンオイルが食品と愛称が良いとされる理由とは 特徴づける 味覚を増幅させる パスタ・パンなどの穀物加工食品・野菜・魚・肉と合わせることで、香 りや味淡白な食品に適した調味料とて作用します。 たとえば、非常に香りの強いトマトなどに適したオリ-ブオイルであ れば、その香りの増幅する働きをします。 臭みの強い食品と合わせれば、臭みを抑える働きをしてくれます。 調和させる また、鶏肉のグリルなど火を通すと固くなりがちな食材に合わせれば、 食感を柔らかくさせる働きをしてくれます。 注意しなければならないのは 全ての食品にオリ-ブオイルが合うわけではない事です ワインのように、何の食品とでも気軽に合わせるといった使い方はしません ワインとは違い、オリ-ブオイルは人間が必要とする三大栄養素 炭水化物 タンパク質 脂質 オリーブオイルは脂質に分類されます 乳製品や食肉加工品は脂質を多く含んでいるため、オリ-ブオイルなどで脂質を加える必要はありません。 食品から得られる感覚 食品の感覚基準は2つのグループに分けられる 刺激の少ない感覚 力強く感じる感覚 ● 甘み ● 塩辛さ ● 液汁 ● 苦味 ● 脂質 ● 酸味 ● 油分 ● 芳香 ● 香辛料の匂い 刺激の少ない感覚 甘味 デンプン質・炭水化物・肉類の一部・パン類・乳製品・果物・魚類などから 感じられるものです 口腔で感じられる液体分のことを指します。 液汁 ス-プ類や水分を多く含む料理が相当します。 咀嚼の際に分泌される自身の唾液も液汁に含まれます。 脂質 肉類に特有の固形脂肪分に感じるものです 油分 植物油または固形脂肪分が融解した脂質に感じるものでsy 対比と相対 料理とオリーブオイルのマリアージュ* では 対比と相対という2つの要素が重要になります * マリアージュ … 互いに香りや味を高め合う組み合わせ 上手に料理を仕上げるには、オリ-ブオイルで食材の良さを消してしまわないように心掛けなけ ればなりません。 調和のとれた料理へと仕上げるためにオリーブオイルの選択は重要です。 オリーブオイルを正しく選べれば、食材と料理の双方により良い香りをもたらしてくれます。 オリ-ブオイルを加える必要のない食材がある一方で、オリーブオイルを合わせなければならな い食材も存在します。 オリ-ブオイルの理想的な用い方 トスカ-ナ産 オリーブオイル シチリア産 「 類似する食材との組み合わせ 」 非常に苦味が強いので、同じように苦みの強いトレピス( 赤チコリ)と よく合います 熟したトマトのような香りと仄かな苦味があるので、ルッコラとミニ オリーブオイル トマトを使ったサラダなどとよく合います サビ-ナ地方産 苦味と辛みのバランスがよく、ワイン,ミントを添えたア-ティ- オリーブオイル チョ-ク,野菜・肉類のフライ料理とよく合います オリ-ブオイルの理想的な用い方 「 足りない香りを補う組み合わせ 」 ※ 食材の良さマスキングしてしまはないように注意が必要です フルーティな オリーブオイル 強い辛味がある オリーブオイル トレビスの苦味が強過ぎるときは、苦味が少なくフル-ティなオリー ブオイルがよく合います 魚介類には強い辛味のあるオリーブオイルがよく合います 料理と食材の感覚 料理と食材の感覚は 10 段階で評価します 0 まったく感じられない 1~3 軽く感じられる 4~6 中度に感じられる 7~8 よく感じられる 9 ~ 10 非常に感じられる 感覚の相対関係 食材の評価 … オリーブオイルの評価 アロマチック その他 … 青い草・葉 スパイシー その他 オリーブの りんご フルーティ感 果物 強度 塩見 苦味 持続性 酸味 持続性 辛味 甘味 辛味 感覚の対比関係 食材の評価 … オリーブオイルの評価 アロマチック その他 … 青い草・葉 スパイシー その他 オリーブの りんご フルーティ感 果物 強度 塩見 苦味 持続性 酸味 持続性 辛味 甘味 辛味 料理と食材の感覚 感覚 相対的 対照的 酸味 苦味 / 塩味 甘味 苦味 塩味 / 酸味 甘味 甘味 塩味 酸味 / 苦味 塩味 苦味 / 酸味 甘味 フルーティなオリーブオイルと食材の基本的な組み合わせ例 ジャガイモ,ういきょう,ビエ-タ,ズッキ-ネなどの野菜,他の調 フルーティ:弱 味料なしで蒸し焼きかグリル焼きで調理された魚( クロダイ,スズキ,舌 平目,海老,イカ,アンコウ,鱒 など ),蒸し焼きかグリル焼きにより調理 された肉,オ-ブンで焼かれた菓子類,など ア-ティチョ-ク,トマト,ミックスサラダ,などの野菜類,魚貝ス フルーティ:中 -プ,鮭,などの強いにおいの魚類,豚肉,うさぎ肉,羊肉,牛のひ れ肉,子羊の鞍下肉,などの肉類 トレピス,ブロッコリ,シチリア産ブロッコレッティ,チコリア, フルーティ:強 ルッコラ,ミニトマト,などの野菜類,トマト味の魚貝ス-プ,まぐ ろ,アンチョビ,いわし,などの味の濃い魚類,牛肉,イノシシなど の強い臭いの獣肉類。 オリーブオイルを加熱しない使い方 オリーブオイルを加熱せず食材にそのまま掛けて食せば、オリーブオイルの香り をより一層楽しむことが出来ます。 エクストラ・バ-ジンオイルは原料となったオリ-ブ果実の種類・栽培された土 地柄によって味と香りの特徴が異なります。 美味しくなるオリーブオイルとの組合わせを選び出すためには、料理法を知って おくことも必要になってきます。 特に 五感で感じる性質 と 料理ごとに適する組合わせ です。 豆と野菜のス-プやグリルで焼いた肉料理など温かい料理の上に加熱していない オリーブオイルを掛けた場合、より多くの香りを感じることが出来ます。 加熱された料理に生の未加熱のオリーブオイルを掛けるこの方法は、最も強くオ イルの性質を感覚器官で感じるには有効です。 オリーブオイルとフライ料理 日本でも食卓にのぼることの多いフライ料理。 揚げ料理に際しての約束事、揚げ油としてエキストラ・バ-ジンオイルを用いた場合、食材にど う作用するのでしょう。 揚げ油としてオリ-ブオイル( できればエキストラ・バ-ジンオイルを推奨 )を用いると、栄養的に質の 良いフライに仕上がります 食材を揚げる前に、汚れをしっかり落としてあるか、水分をきちんと切ってあるかを確認して下さい ジャガイモや野菜類のようにデンプン質を多く含む食品には 小麦粉をまぶすか、溶いた玉子に浸すか、パン粉をまぶしましょう 揚げ物鍋の容量に対して たっぷリと揚げ油を注ぎ、食材に適した温度に加熱・維持します 揚げ油の温度を保つには、一度に揚げる食材の量を少なくします 揚げる食材の全体がちょうど浸る程度の量か、 食材を返すのに必要な深さを確保できる量の揚げ油を注ぎましょう 野菜や魚介類など水分の多い食材を揚げるときは、食材を投入した状態で 165 ℃に油温を保ちます 食感を「 カリッ 」っとさせたいときは、油温を 165 ℃より少し高めに保ちます 衣をまぶした肉,魚介類,すでに加熱済みの食材を揚げるときは、油温 180 ℃が適しています。 フライドポテト,小さめの魚・タコ・イカなどの食材に適した揚げ油の油温は 200 ℃です 食材が揚がったなら、油ハネに注意して引き上げ、油取り紙に取って油分を吸わせてます 塩は食べる直前に振ったほうが、カリっとした食感を保てます。 健康のための注意点 美味しく揚げるためにも・健康のためにも、揚げ油として使ったオリーブオイルの再利用はやめ ましょう。 オリーブオイルの気化温度 食用油名 発煙温度 パーム油 223 ℃ 菜種油 200 ℃ 大豆油 190 ℃ ヒマワリ油 170 ℃ ピーナッツ油 207 ℃ エキストラ・バージンオイル 200 ℃ 以上 オリーブオイルはその他の食用油と比べてそれほど変わらない温度で気化( 発煙 )します。 オリーブオイルは揚げ油として適しているのでしょうか? オリーブオイルは加熱されても酸化防止物質や一価不飽和脂肪酸の変質が少ない食用油です。 これは他の食用油にはない特性と言えます。 脂質への浸透 脂質 小麦粉 皮膜 揚げ物の工程 水分 100 ℃ 食材 -4 ~ 25 ℃ 油温: 180 ℃ 食材 油温: 180 ℃ 低脂肪食品 油温: 180 ℃ 1:所在から水分が放出される 1:食材から水分が放出される 食品 油温: 180 ℃ 2:揚げ油と食材脂質の交換 脂質への浸透 徐々に食品に含 まれている良い 成分が失われて いくと同時に、 飽和脂肪酸が食 品に蓄積されて いきます 揚げ油を再利用 すると、揚げ油 の数回後には飽 和脂肪酸が溶解 して完全になく なります 脂質への浸透 CH ( ) LDL HDL (低比重リポタンパク ) ( 高比重リポタンパク ) 飽和脂肪酸 ステアリン酸 不飽和脂肪酸 一価不飽和脂肪酸 トランス脂肪酸 過酸化合物 時間 保存食品の皮膜としての利用 オリ-ブオイルはサラモイア液などで加工した食材を包み込んで酸素との接触から保護すると同 時に、水分の侵入と漏出を防ぐ目的でも利用されます。 水分の流入出を防ぐ油膜として作用する一方で、味を油膜内に吸収する働きもあります。 保存食品に用いられたオリ-ブオイルは、食品が劣化していく過程において様々に反応して変化 します。 この反応・変化は抗酸化物質と結びついています。 オリーブオイルの劣化速度に作用する要素 1.オイルの化学的特質と物理的特質 2.保存食品を加工する技術( 特に温度 ) 保存食品とは、必要な調理・処置を施して保存性を高めたもの a.正常な貯蔵状況下で密封容器によって水分や微生物から守る b.加熱処理などで酵素や微生物の活動を停止させたもの 保存食品の温度と水素イオン指数( pH 値 ) 保存性 ↓ ↓ pH 4.5 以上 pH 4.5 以下 ↓ ↓ 30 ℃ まで安定 55 ℃ まで安定